顎変形症の治療

顎変形症治療の流れ、外科的手術の術式、
治療段階別平均的治療期間と治療費のご案内。

顎変形症の治療

顎変形症治療の現状

日本国内※及び当センターでの顎変形症治療件数(2014〜2019年)

統計データでも分かる通り、顎変形症の手術件数は年々増加しています。
当センターでは2019年まで毎年、全国の手術件数のおよそ1%に当たる件数の治療を行っておりましたが、2020年後半より現在のチーム医療体制に強化したことで受け入れ可能件数が増加。それに伴い治療件数は約2倍強に増加しています。
2020年以降の当センターでの治療件数はこちら:当センターでの顎変形症治療件数

●その他統計データ

日本国内全体(件)

3,500 2,625 1,750 875 0
1,900
2,380
2,603
2,971
3,099
3,452
201420152016201720182019

当センター(件)

40 30 20 10 0
28
28
27
37
29
29
201420152016201720182019

[引用]日顎変形誌 33(1):22-29,April,2023
本邦におけるレセプト情報・特定健診等情報データベースを用いた顎矯正手術の実態調査
※特定非営利活動法人 日本顎変形症学会が実施した学会員へのアンケート集計結果。

顎変形症治療の流れ

顎変形症の治療には各分野の専門医師が治療にあたります。

1

初診/カウンセリング

初診・カウンセリング

矯正歯科専門医 河合悟(センター長)がカウンセリングを行います。
症状、気になる点などお聞かせください。
過去の症例やモックなどを利用し、現状の問題点、治療の必要性を分かりやすく説明し、治療による改善内容(咬み合わせや顔貌イメージ等)を共有します。

担当医矯正歯科専門医 
河合 悟(センター長)
場 所樋口矯正歯科クリニック
(福岡市中央区天神)
2

精密検査

精密検査

レントゲン/CTスキャン/口腔写真撮影
無呼吸検査
精神検査
を行います。

担当医矯正歯科専門医 
河合 悟(センター長)
場 所樋口矯正歯科クリニック
(福岡市中央区天神)
3

専門医チームによるカンファレンス

専門医チームによるカンファレンス

カウンセリング及び精密検査結果より、専門医チームによるカンファレンスを実施します。
カンファレンスでは、
治療方針、術式の選定、治療計画の作成を行います。
※患者さんのカンファレンスへのご参加は不要です。

担当医専門医チーム
場 所樋口矯正歯科クリニック
(福岡市中央区天神)
4

口腔外科医による手術に関するカウンセリング

口腔外科医によるカウンセリング

口腔外科医が手術や手術に伴う合併症のリスクを説明し、手術への同意を確認します。
また、術前、術後、入院期間中の注意事項の説明を行います。
この時点で全体の大まかな治療スケジュールを決定し、必要な医療機関へ伝達、連携を行います。

担当医口腔外科医 
升井 一朗(手術チームリーダー)
場 所樋口矯正歯科クリニック
(福岡市中央区天神)
5

内科、麻酔科による全身状態の検査

内科・麻酔科による全身状態の検査

手術は全身麻酔をかけて行いますので、事前に内科・麻酔科による
問診
聴診
血液検査を行います。

担当医内科医・麻酔科 
原田 迅明
場 所内科麻酔科原田医院
(福岡市天神)
6

一般歯科を受診

一般歯科を受診

虫歯がある場合は先ず一般歯科を受診し治療を行っていただきます。
また、矯正治療計画の元、歯数が必要な場合は先ず抜歯を行っていただきます。

担当医一般歯科医 
望月 在秀
場 所望月歯科医院
(福岡市天神)
7

術前矯正治療

術前矯正治療

治療方針及び治療計画の元、術前の矯正治療を行います。
術前矯正では、手術後の顎の位置を想定して上下顎の咬み合わせになるよう歯列を調整します。
※以降、術前矯正の経過を見て手術スケジュールを調整します。

担当医矯正歯科専門医 
河合 悟(センター長)
場 所樋口矯正歯科クリニック
(福岡市中央区天神)
8

顎矯正手術

顎矯正手術

入院の上、全身麻酔下で顎矯正手術(上下顎移動術+オトガイ形成術)を行います。
執刀医は入院先によって異なりますが、オペには手術チームリーダーが参加します。

担当医口腔外科医 
升井 一朗(手術チームリーダー)
口腔外科医 
近藤 誠二
場 所広瀬病院 歯科口腔外科
(福岡市中央区渡辺通り)
福岡大学 歯科口腔外科
(福岡県福岡市城南区七隈)
9

手術管理

手術管理

入院の中、歯科医師、歯科衛生士、看護師が術前から全身の管理を行い、手術後早期から歯科衛生士が開口訓練、舌トレーニング等の口腔リハビリや指導を担当し、早期の回復を目指します。

担当医口腔外科医 
升井 一朗(手術チームリーダー)
口腔外科医 
近藤 誠二
場 所広瀬病院 歯科口腔外科
(福岡市中央区渡辺通り)
福岡大学 歯科口腔外科
(福岡県福岡市城南区七隈)
10

術後矯正治療

術後矯正治療

治療方針及び治療計画に沿って、術後の矯正治療を行います。
術後矯正では、正常な位置に移動した上下顎骨の咬み合わせが緊密になるように歯列を調整します。

担当医矯正歯科専門医 
河合 悟(センター長)
場 所樋口矯正歯科クリニック
(福岡市中央区天神)
11

保定

保定

術後矯正治療で歯列が整った後、矯正装置を外した後、「正常な歯列位置の維持」と「咬む機能の回復」のため、保定期間に移行します。保定期間は、保定装置(リテーナー)を(1日20時間以上)装着することで正常な咬み合わせを維持しつつ、正しく咬むことによって咬む機能の回復を行います。
※保定期間は数カ月に1回の通院となります。

担当医矯正歯科専門医 
河合 悟(センター長)
場 所樋口矯正歯科クリニック
(福岡市中央区天神)
12

プレート撤去

プレート撤去

術後矯正治療が終了し、矯正装置を取り外した後、顎骨を固定していた金属プレートを取り外します。
プレート撤去手術は全身麻酔下で口腔内を切開して摘出しますので、一般的に3〜4日の入院が必要となります。

担当医口腔外科医 
升井 一朗(手術チームリーダー)
口腔外科医 
近藤 誠二
場 所広瀬病院 歯科口腔外科
(福岡市中央区渡辺通り)
福岡大学 歯科口腔外科
(福岡県福岡市城南区七隈)

当センターの顎矯正手術とその特徴

顎矯正手術で上下の顎の位置を決定する主な方法は、「シングルスプリント法」と「ダブルスプリント法」の2つがありますが、当センターでは、シングルスプリント法を採用しています。

シングルスプリント法は、

  • Step1.上下顎骨を切断して移動。
  • Step2.正しく咬み合わせの状態で上下顎を一体化した状態で顎の位置を決定。

する方法です。
高い技術力と豊富な経験を必要とする方法ですが、最初に咬み合わせを基準として顎の位置を決定するため、正確な咬合の正確性に優れています。
・手術中に顎の変化や口元のバランスを確認しながら顎位置を調整できる。
さらに当センターでは、上下の位置決定後、顔面形態や口腔間隙の状態を評価し、必要に応じてフェイスライン、Eラインを整えるオトガイ形成術(※)を併用しています。
※形成術は、手術と同時に行う場合と、口腔の状態を確認した上で行う場合があります。

シングルスプリント法とは

顎矯正手術において上下の顎を一つのかたまりとして同時に動かす方法です。
手術前に予定する咬み合わせのマウスピース(スプリント)を作製し、骨切り完了後、このマウスピースを用いて上下顎を固定した状態で顎の正体位置を調整します。

特 徴咬み合わせを固定した状態で手術を行う。
顔全体のバランスを見ながら調整できる。
メリット術後の咬み合わせが安定しやすい。
顔のバランス(見た目)を細かく調整できる。
咬む・話すなどの機能と見た目の両方の改善をしやすい。
注意点高度な技術が必要で、対応できる医師が限られる。
ダブルスプリント法とは

顎矯正手術において上顎から下顎を段階的に顎の位置を決める方法です。
手術前に上顎位置確認のマウスピース(スプリント)と予定する咬み合わせのマウスピース、2種類のマウスピースを使い、まず上顎、次に下顎と段階的に顎の位置を決定する方法です。

特 徴上あご→下あごの順で位置を決める。
シミュレーション結果をもとに手術する。
メリット手術前に動きを計算できる。
手術が標準化されており、多くの施設で実施されている。
注意点計画と実際の体の状況に差が出ることがある。
術後の咬み合わせにズレが生じる可能性がある。
2つの方法の違い(比較)
項目シングルスプリント法ダブルスプリント法
顎の動かし方上下顎を一体として動かす上顎→下顎と段階的に動かす
咬み合わせ事前に正しく固定手術中に調整
見た目の調整手術中に直接確認できる事前シミュレーション中心
安定性高いややズレが出る場合がある
普及度限られた施設(医師)一般的な方法
技術難度高い比較的標準化されている
症例を見る

外科手術の術式

顎変形症治療の外科的手術の術式は、
上顎形成術:ル・フォーI型骨切り術(Le Fort I)
下顎形成術:下顎枝矢状分割術(SSRO)
上下顎同時手術:オトガイ形成術(Genioplasty)
を組み合わせて行われます。
※症状によって上顎、下顎の手術術式が異なる場合もあります。

症状別の手術術式

手術術式解説

段階別平均治療期間

症状より治療期間は異なりますが、目安としての各治療段階における平均治療期間は以下のようになっています。

術前矯正科矯正治療

手術で顎を移動した状態を想定して、歯並びを整えます。

平均治療期間12〜18カ月

外科手術

骨格異常を治療する外科的手術を実施します。

平均治療期間全身麻酔下で4〜5時間

術後入院期間

術後の経過観察と安静のために入院が必要です。

平均治療期間10日間程度

術後歯科科矯正治療

手術後、咬合の緊密化を計ります。

平均治療期間6カ月程度

保定

正常な歯列位置の維持と咬む機能の回復を行います。

平均治療期間24カ月程度

プレート撤去

移動した骨格を固定していたプレートを撤去します。

平均治療期間3〜4日の入院

治療段階治療概要平均治療期間
術前矯正科矯正治療手術で顎を移動した状態を想定して、歯並びを整えます。12〜18カ月
外科手術骨格異常を治療する外科的手術を実施します。全身麻酔下で4〜5時間
術後入院期間術後の経過観察と安静のために入院が必要です。10日間程度
術後歯科科矯正治療手術後、咬合の緊密化を計ります。6カ月程度
保定正常な歯列位置の維持と咬む機能の回復を行います。24カ月程度
プレート撤去移動した骨格を固定していたプレートを撤去します。3〜4日の入院

治療費/高額療養費制度

治療費

お支払いイメージ

顎変形症の治療には健康保険が適用されます。

治療費は、健康保険の負担割合、症状によって異なりますが、平均的な治療費(自己負担金額)は以下の通りになっています。

治療費が高額になる場合は、高額療養費制度を申請することで金銭的負担を軽減することが可能です。

高額療養費制度の申請はご自身で行う必要がありますが、必要書類、申請方法等、センタースタッフがサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。

症状別平均治療費
症状病名健康保険適用(3割負担)
出っ歯・ロゴボ上顎前突症じょうがくぜんとつしょう
  • ● 術前/術後の矯正治療:250,000〜300,000円
    ※矯正治療費については分割払い(矯正治療期間内)が可能です。

高額療養費制度の適用対象(下記3項目):

  • ● 顎矯正手術
  • ● プレート撤去手術
  • ● 入院費用

上記3項目の費用は高額療養費制度が適用されます。
月額上限以内(一般世帯で約10万円)

合計 350,000〜450,000円

※上記金額は、患者さんが実際に負担する平均的な金額ですが、あくまで平均であり症状、処置内容等により前後する場合があります。

受け口上顎後退症じょうがくこうたいしょう
開咬開咬症かいこうしょう
顔面非対称側方発育異常そくほうはついくいじょう

高額療養費制度

高額療養費制度とは、「医療費がどれだけ高額になっても、一定上限は自己負担しなくてよい仕組み」です。
1カ月(同1月分)に支払った医療費が一定額を超えた場合、その超過分が後から返金されます。
申請はご自身で行う必要がありますが、必要書類、申請方法等、センタースタッフがサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。
年齢や所得によって自己負担の上限額が決まっています。
入院や手術などで医療費がなくなった場合に利用できます。
事前に「限度額適用認定証」を発行すれば、窓口での支払い自体を上限までに抑えることも可能です。

例)医療費が100万円かかった場合も、実際の自己負担は数万円〜十数万円程度で済むケースが多いです。

高額療養費制度を利用される皆さまへ(厚生労働省保険局)→

ご相談・お問い合わせ

0120-053-653

※センター受付窓口:樋口矯正歯科クリニック

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